「明治維新という過ち」
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    新しいバージョン  や単行本  が出たので、私が読んだものとは微妙に違いそうだが、作者がこの本を書いた意図はそうそう変わっていないだろう。

    面白くもあり、東北に住んで楽しい思い出が今もある者にとっては、作者の地元である彦根藩推しが鼻にもついた。研究者ではなく、作家であることもあり、感情的で、鼻白む個所も度々あった。

    それでも、一読した価値はあったと思っている。

    アマゾンで「明治維新という」とだけ入力して検索すると
    「明治維新という名の洗脳」  や「明治維新という名の秘密結社」 や「明治維新という幻想」 などという関連本が思いがけず出てきた。極めつけはこれだ 

    昨今の改憲云々もその延長線上にないと言い切れるのだろうか?
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    本・「ナルニア国物語」
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      ずいぶん前、たぶん中学生のころに読んだ本  の新訳が出ていたので読んでみた。

      角川つばさ文庫「ナルニア国物語(1)ライオンと魔女と洋服だんす」

      最初に読んだときは、あまりピンとこなかった、どころか指輪物語  と混乱した程度だったけど、今回のはいい!

      挿絵もかわいいし、日本語が生き生きとしている。大人が読んでも十分に堪能できるし、10歳以下向けのバージョン  もきっと楽しいと思う。

      全部で5巻まで出ている  ので、機会があれば読みたいと思う。

      英語版もあるよ 
      カテゴリ:本棚 | 07:14 | comments(0) | - | - |
      本「ケーキの切れない非行少年たち」
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        ネットだけだと得られる情報が偏るなぁとしみじみ実感するのは本屋に行った時。
        行く先々の本屋でこの本がずらりと並べられていたのだが、ネットやSNSでは見たことがなかった。



        興味をそそられたが、予算や荷物の重さの都合で購入をためらっていたら、弟が読みおわったものを持って行っていいと言ってくれた。ありがとう!
        時差ボケで変な時間に起きた時に手に取って、興味深く読んだ。

        「認知」は年を取った人だけのものと思いがちだが、若年性認知症というものも知られてきているように、誰にでも起こりうる、というかむしろ「多くの人が同じ認知をする」という方が珍しいのではないだろうか、と多文化社会に身を置いていると感じる。

        みんな同じではないという前提だとしても、社会を構成する大多数の人々と同じように物事が認知できないと不都合が生じるので、それを訓練する本がこれ。


        これ、日本文化で生まれ育っていない人にも使えると思うんだよね。
        そして、そのイギリス版とか、あればもう少し私の毎日も楽になると思うんだけどなぁ。
        カテゴリ:本棚 | 02:31 | comments(0) | - | - |
        大家さんと僕 これから
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          今年の流行語にノミネートされた「闇営業」…を仕切った相方とは一線を画し、住んでいたアパートで漫画を描いていた矢部太郎。

          二作目。 この写真には帯はないが、私が読んだ本についていた帯には「涙の続編」「堂々完結」と書いてある。

          読む前から何が起きるか知っていたけど、それでもやっぱりドキドキしながら読み進める。淡々と、しかし確実にお別れの時が近づいていて、その切なさ、精いっぱいだけど、悲しいかな方向違いの誠意と思いやり。どうしても大家さんと姫を重ねずにはいられない。検索しても見つからない、涙と切り離せない、大切な思い出。

          2巻もほのぼのとしていて、心温まるのだけど、やっぱり1巻がいい 

          まだ読んでいないかた、ぜひここからアマゾンに行ってみてみてくださいね!

          カテゴリ:本棚 | 03:56 | comments(0) | - | - |
          餓死した英霊たち
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            こういう「重い」本は夏の間に読むに限る。少しでも秋の気配がしたら、とてもじゃないけど気分の落ち込みに拍車をかける。だから、8月のうちに急いで読んだ。


            「餓死」と書いて「うえじに」と読む。
            作者の藤原彰氏は陸軍士官学校を卒業し、陸軍中隊長として中国大陸を転戦した。戦後は歴史家として現代史、昭和史やアジア太平洋戦争に関する論文、著書がある方なんだそうだ。

            オックスフォード大学で日本語を教えていた方から慎ましく、しかし有無を言わせぬ勢いで持たされた。「ぜひ読んでほしいんだけど、全部は重いから、目次を見て、一章か二章、興味のある所だけをつまんで読んで。」

            戦闘による死者よりも飢餓、疾病による死者の方が多い原因、背景、考察が書かれている後半に興味があり、それを理解するために前半のケーススタディを読んだ。
            本には残念ながら書かれていなかったが、諸悪の根源はわかっている。
            地理の勉強不足だ。それぞれの地域の特性を無視あるいは軽視していたからだ。

            骨と皮だけになった兵隊、軍服も破れ、しかし食料がないのだから裁縫道具なども当然あるわけがなく、破れた軍服をピラピラさせながら歩いている集団。これを東京の司令部たちは「精神力」でなんとかさせようとしたというのだから、恐ろしい。

            食料や人員の補給が無理だと薄々気が付いていたからこそ「現地調達」前提。「種を持たせた」という記述もあったけど、種って…それは兵士じゃない入植者だよ。種といっても農作物が実るまで少なくとも数か月、普通は年単位で手入れを続けてやっと飢えをしのげるようになるんだよ。野生動物に食べられるかもしれないし、天候不良で収穫前に全滅するかもしれないし。

            そんなふうに命を落とした人のなんて多いことか。やりきれない。

            「なつぞら」のウッチャンもそうだったのかなぁ。その割には帰還したばかりの藤木直人、足取りしっかりしてたけど。(フィクションです)
            カテゴリ:本棚 | 03:54 | comments(0) | - | - |
            本「その情報、本当ですか」
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              最近読んだ本の一冊。

              ジュニア向けの本なのだけど、大人も知っておくべき、そして実行すべきことが書いてある。2018年に発行された本なのでそれほど古くはないのだが、著者はテレビ局で働いていたこともあり、テレビの項で扱われるものには古いものもある。大人なら誰でもが知っている事だったけど、今の十代にとっては歴史だろう。

              読むべきは「はじめに」の検索についての心構え、「第一章:相次ぐ「フェイクニュース」の出現」では何が本当の情報かなど、アメリカを例にとってわかりやすく説明している。「第五章」ではインターネット情報はどう生み出されているか、そして、ネットのネガティブな面、つまり利用者が意識して気を付けなければいけない点が書かれている。「第七章」はネットについての情報ではないが、政治のことがわかりやすく書いてあるので。そして最後「第八章」は特にP.218からの「ニュース、情報を読み解く3か条」は必読。

              第二章から第四章までと第六章はテレビの話。第三章は数々の有名な緊急報道の、第六章は昭和から平成に変わった時の報道の舞台裏が明かされているので、興味のある方におすすめ。

              「検索する際、表示された検索結果の上位の一つだけを読んでわかった気にならないでください。その情報は、マスメディアからの情報なのか、公的な機関からの情報なのか、企業からの情報なのか、個人が発信した情報なのか。情報源を必ず確認するとともに、自分とは違った意見や解釈を大事にしながら、複数の項目を読んで確認することが大切です」(はじめに vii)

              ホント、そう思う。
              何歳であっても、きちんと裏を取りながら情報に接する癖があれば、「されど愛しきお妻様」や「脳は回復する」 の作者、鈴木大介氏と晩年のお父様との間に起こった悲劇は起こらなかったか、せめて、話し合いの余地はできたのではないだろうか、と他人事ながらやるせなくなってしまうのだった。

              だから、この本を勧めます。
              カテゴリ:本棚 | 05:10 | comments(0) | - | - |
              英国人デザイナーが教えるアルファベットのひみつ
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                ちょっと変わった本  レイアウトの関係から電子版より紙版をお勧めします。

                日本やイギリスで活躍しているイギリス人グラフィックデザイナーが英語のアルファベットの一文字一文字のイメージについて書いている本。

                日本語訳の人がわざわざ日本人向けに書いたのかと思うほど、日本語を使う人(英語やアルファベットを使わない人々)に親切な説明があって非常に面白い。

                実はフォントの持つイメージについて書いてあるかな、という期待で買ったので、期待外れといえばハズレなのだけど、文字そのものの持つイメージというまさか表音文字のアルファベットにそんなものはないだろうと思っていたことについて詳しく書いてあったので、驚きの一冊。

                英語を日常使いしている人、もしくは英語が苦手な人にこそ読んでほしい。
                前者は「あー、なるほど」と膝を打ちつつ、ネイティブの無意識の印象を言葉にして得られるだろうし、
                後者は書かれている英単語(カタカナの発音の仕方も、意味もなく、ただ英単語が日本語の文章の中に入っているが、いちいち辞書を引いて意味を調べることに意義がある)を通じて、アルファベットのイメージをつかんでいくことで興味が得られるかもしれない。
                または、ちょっとしたチャレンジャーなら「同じアルファベットで始まる、まったく反対の意味の言葉がある」と反論してみるのもいいかもしれない。

                ちなみに私の好きな英語フォントはConstantiaとGeorgianで嫌いなというか読めないフォントは「Gigi」。なくしてほしい日本語フォントは「明朝」で好きなフォントは「教科書体」と「隷書体」だけど、最近はUD(ユニバーサルデザイン)を使うようにしている。

                歌舞伎風は日本語ネイティブでも読み難いけど、デザインとしては秀逸だと思う。

                カテゴリ:本棚 | 00:37 | comments(0) | - | - |
                「ナラタージュ」
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                  島本理生の2005年の小説

                  耳で聞いただけ、カタカナだけではどうしても正しくタイトルを覚えられなかったのだけど、本に由来が書いてあって、やっと覚えられた。「ナレーション」と同源ってことね。

                  良くも悪くも島本理生らしい登場人物であり展開。
                  本が好きでおとなしそうだけど突飛なことをする、一人暮らしの女子大生。
                  絶望を背負いつつ、抜き差しならぬ事情で女にからめとられている年の離れた男。
                  「それ、性犯罪!DV!」と突っ込みたくなる同年代の彼氏。

                  良くも悪くもベタベタの現代日本文化。

                  それでもこの作品が今まで読んだ中で一番面白いと思えたのは、相手役の男たちの弱さの理由が描かれていること。

                  それと主人公の親友は「恋人同士であっても一回一回、性交渉の前にはきちんと同意すべき」ととってつけたように言うのだけど、言わせるだけでも評価する。

                  この小説は2017年には松本潤と有村架純で映画化もされている
                  映画は見てないが、二人の顔はよく知っているので、本を読んでいるといつの間にか頭の中の映像に二人が出演し、小説を読み終わった時点で、映画まで見た気になった、一石二鳥の本だった。
                  でも映画の予告を見たらどうやら原作通りではないらしい。
                  年上の男の弱いところが、当時の彼のスキャンダルと相まって納得がいく。あぁ、潤君、そうやって…いや、もう言うまい。本当かどうかはわからない噂だし。

                  最近JSTVで放送された「VS嵐」が
                  「先生!好きになってもいいですか」という映画 の番宣の回だった。プラスワンゲストはブルゾンちえみwith B。生田斗真が広瀬すずの世界史の先生役だったことから先生つながり(小説版「ナラタージュ」の教師は世界史だったが、潤君は「社会科の先生」と言っていた。映画は違うのか?)で、
                  そこに「先に生まれただけの僕」 で校長先生役をした櫻井翔が入り、ブルゾンちえみwith B の真似をしていたのが面白かった。

                  閑話休題。

                  個人的には教師と生徒なんて片思いが一番だと思う。教師はあくまでも教師として一線を越えるべきではないし、生徒は教師の気持ちを裏切るべきだと思う。それを小説の「ナラタージュ」では「教師の恩なんか、買うだけ買って、踏み倒せばいいんだ」と表現している。この表現はさすがだな、と思った。

                  もちろん、教師も人間だから基本的人権はあるし、人を好きになる自由は保障されている。教師を聖職者だと美化するつもりもない。しかし、おおよそ、教師を好きになる生徒はその先生に大人の恋人や好きな人ができたら、圧倒的に不利なのだ。
                  例えば「ごめんね青春!」 という学園ドラマは錦戸亮と満島ひかりが教師役で出ていて、それぞれに告白する生徒たちがいるのだが、教師同士がカップルとなる。
                  生徒、どう頑張っても無理。
                  普通、生徒が相手なら(表向きだけでも)卒業するまでは何もできないが、大人同士なら好きになったその瞬間から次のステップに進める。これは強い。

                  一方、数多あるプロの妄想と違い、現実の生徒たちもすぐに教師と付き合うなんてできないが、生徒同士ならほぼノープロブレム。仮に大人であっても学校(や塾など)で出会っていなければ、付き合うというハードルは教師よりは低い。

                  そして生徒たちには輝かしい未来がある。基本、教師よりも長い未来とたくさんの可能性がある。出会いもある。
                  彼らはすぐに卒業して、新しい世界に飛び込み、新しい出会いを得る。その時に、もしかしたら好きだった教師を基準にして恋の相手を選んだり、選ばれたりして、新しい世界になじんでいくだろう。何回か失恋して、それでもまだ先生のことを忘れられなければ、連絡を取ってみればいいだろう。

                  だいたいその頃までに、新しい世界に行った生徒が変わったのはもちろん、教師の方も何百人という新しい生徒と向き合っているので、当時とは違う雰囲気を醸し出すだろう。

                  そこだ。

                  その違和感こそが二人の幻想のほころびなのだ。

                  だから、教師と生徒は創作の中でぐちゃぐちゃになればいい。
                  そういう意味でこの小説はとても面白かった。
                  カテゴリ:本棚 | 04:43 | comments(0) | - | - |
                  窮鼠はチーズの夢を見る
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                    もう撮影は終わったそうなのですが、公開は2020年


                    どこかで聞いたことのあるストーリー、と思ったら原作があり、当然、その原作漫画を  読んでいました。

                    あいにく、絵が好みではなかったのですが、話にリアリティがあって、ストーリーは申し分なし、とメモしてあった。

                    会話がいいんだよね。

                    そして、映画ではそのセリフがあるのかどうかわからないけど、テニス選手のファン・カルロス・フェレーロの名前が出てくるシーンがあるんだよ。
                    彼は1998年デビュー、2012年に引退したスペインのテニス選手。2003年の全仏オープン男子シングルの優勝者。甘いマスクで長身だけど細身。

                    実写映画には同じくらい甘いマスクで長身細身の大倉くんが出てくるから、それで充分でございます。成田凌、賛否両論あるけど、私は好き。なので、2020年、楽しみにしています。


                    ところで、大伴恭一の妻役は誰なの?

                    カテゴリ:本棚 | 04:42 | comments(0) | - | - |
                    【映画】Chesil beach
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                      邦題「追想」 平成が終わった直後の5月10日にDVDが発売されます。


                      ひと言でいうと、とにかくイギリス映画らしい、淡々とした作品。

                      「つぐない」の脚本を書いたイアン・マキューアンと、それにキーラ・ナイトレイの妹役で出ていたシアーシャ・ローナンのコンビ作品その2。

                      1962年の新婚カップルの初夜が描かれている。
                      時代は変われど、イギリスらしさが随所にちりばめられていて、ところどころウトウトするのも計算済みなのではないだろうか、と思うほど淡々と進んでいく。

                      ストーリーの進み方も笑いさえも静かで、過去を思い出す場面などはどうしていいかわからなくなるほどの切なさ、無力さを感じてしまう。これこそイギリスの真骨頂。

                      ちなみにChesilとは「かんな」のこと。 「チズル」と発音する。

                      イギリス南西部のドーセット地方にある細長い石浜の名前でもある。
                      握りこぶし大ぐらいの石がゴロゴロしているビーチなので、靴をはいていても歩くのに一苦労する。新婚旅行ではなかったけど、私が行った日も、とても天気がよく、風が強かった。安定のイギリス・クオリティ。
                      カテゴリ:本棚 | 04:02 | comments(0) | - | - |
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